ブルクミュラーの18の練習曲は、25の練習曲ほど有名ではないが子供や初心者の為に良く練られて書かれた秀作です。
レベル的には25の練習曲より難しくソナチネと同じ程度の曲集です。
但し全曲2ページで曲が収まってしまう手軽に弾ける曲集です。
第一曲目のこの曲は、ハ長調で書かれています。
課題は、曲中、連綿と流れる三連ら符アルベジオの練習とソプラノとバスの大旋律の歌わせ方。減7の和音の扱い、ペタリング。
和声外音も多くなってきているので濁らないようにきれいにペダルを切り替える技が要求されます。
曲冒頭、右手のソプラノの旋律は三連符を伴っており4、5の指で弾くため弱くなりがちです。よくメロディーが浮き立つようにしっかり弾く必要があります。
レガートがかかっているので歌わせるのはなかなか難しいです。
しかもバスの音域が広くソプラノを支えながら歌っていかなければなりません。
パッシングコードや借用和音の扱い。テンションノートなど理論的にも面白い曲です。
繰り返し最後は、Cメジャーのアルベジオ。5の指でレガートを掛けていくところは指とペダルで音をつなげます。
中間部は、三連符が左手に移ります。バス音が経過、半音階的にハ短調に移調されます。
ソプラノのちょっと感情の荒くなった旋律と対比させながら弾くと良いでしょう。
スフォルツアンドの表現。二回目の装飾音の入れ方は、工夫が必要です。
4小節目から左右の役割が替わります。ソプラノの三連符の2、3目の半音はきれいにクリアに鳴らすと聴きばえします。
半音的に展開、盛り上げていきながらG7コードで最高潮に達します。
再現部も二回繰り返しが要求されています。
二回目最後からコーダに入っていきます。
静かにピアノで歌い上げます。
最後はマイナーサブドミナントの和音でCメジャーで締めくくります。
両手のアルベジオがきれいに響くようにベダルも必要に応じて浅く踏み変えます。
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