イスの座り方 その1

ピアニストはピアノそのものよりピアノの椅子の選び方、高さにこだわる傾向がある。とアメリカの著名なピアニスト リチャード・ローゼン氏の著書「ピアノ・ノート」で言っています。
面白いですね。他の楽器、例えばバイオリンを始めとする弦楽器、管楽器などは楽器そのものにこだわることがあります。座って演奏することもあるのである程度座り方にこだわりがありますが、立って演奏することも多く座り方にこだわるというより姿勢にこだわりがあります。
ピアノにはちょっと特殊な事情があります。
ピアノは大きすぎて重すぎて持ち運びができません。そのため家以外の場所で演奏する時は、必然的にその場所に用意されているピアノで演奏しなければなりません。例外は持ち運びの出来るキーボードぐらいです。電子ピアノの持ち運びもまぁ普通は出来ないでしょう。
このような一種の家具ともいえるピアノは鍵盤の高さ、広さも決まっています。
立ったり中腰で演奏できなくもありませんがすごく疲れるので実際的ではありません。
このような理由から演奏者はピアノ自体に合わせていく必要があります。
座り方と言っても人によって違いがあります。背の高く大きい人は椅子を低くし深く腰掛けます。
前傾姿勢で弾く人もいれば直立の人もいます。後ろに反る人もいます。
上手い人が全て一番基本とされる座り方で座っていたらことは単純なのですがそうでもありません。現に歴史的ピアノ巨匠とされる人の弾き方を見てみるとまっすぐ直立でないことがあります。有名なところではグレン・グールドなんかは独特な座り方をしていますね。

渡辺音楽教室

埼玉県志木市中宗岡にある音楽教室です。楽譜の読み方から高度な演奏法まで丁寧にやさしくお伝えします。

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