タッチ(The Touch) その2

ピアノ音量を決めるのは、打鍵の速度、ハンマーの打弦する速度、のみなのでしょうか。疑問がわきます。
単純にこのようなケースはどうなるでしょう。
例えば32分音符の連続パッセージを弾くとき。または16分音符のパッセージをアレグロ、ヴィヴァーチェ、プレストなどのテンポで弾くとき。
このような時、ピアノのハンマーはかなり高速で弦を叩いているはずです。
でも曲の表現でPPやPで弾くことを求められることがある。そして実際に弱く速く弾くことが可能です。もちろんその反対も。
音量を決定する要素は打鍵の速度だけではなく、力の大きさがかかわっていることが分かります。
打鍵の速度、ハンマーの打弦する速度と言ってもこれ自体がそんなに差をつけることが可能なのかも疑問が湧くところです。
なぜなら高速パッセージを弾くときは、タッチ奏法を使って弾くことが多いのですがこの場合、指先が上がって下がるまでの距離は数ミリ(5~8mm程度 多分)です。
ハンマーの打弦する飛距離も結構短いです。(タッチ奏法では、鍵盤がある程度沈んだ状態で押すためハンマーは割と至近距離から打ちます)ピアノマニュアルという本には、最後にハンマーが弦を飛んで叩くまでの距離は、1.59㎜と書いてある。こんな短い距離で速度に差をつけることが可能でしょうか?
ピアノの音量を決めるのは鍵盤に加える力の大きさ、って考えた方が自然で分かりやすいと思われます。

渡辺音楽教室

埼玉県志木市中宗岡にある音楽教室です。楽譜の読み方から高度な演奏法まで丁寧にやさしくお伝えします。

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